Yuhi Kazama/ interview with Exhibition miraiten #10 Artists


Q1. 普段はどのようなお仕事をされていますか。

昨年まで1年間ドイツへ留学していて、今は仕事を探しているところです。

Q2. あなたにとっての「郷土」とはどのようなものですか。

帰ることを許してくれる場所です。実家が東川町というところで、大学は札幌、大学院は東京で、その後ドイツへ留学しました。これまで思い切って色んな場所を転々として来れたのは、いつでも帰って良い場所、地元があるからだと思います。

Q3. 旅へ行くとしたらどこへ行きたいですか。

もう一度ヨーロッパの方へ行ってみたいですね。またドイツに住んでみたいとも思いますし、北欧の方へも行ってみたいです。エドヴァルド・ムンク(1863-1944年)が好きなので、ムンクの出身地であるノルウェーへも行きたいです。ドイツへ行った時に、たくさんの北欧の人たちに出会い、その気質は自分に合っている気がしました。海外の人は、感情の起伏が激しいイメージがあったのですが、スウェーデンやノルウェーの人たちの気質は日本人が持っているものと近いように感じました。穏やかで控えめと言うか、用心深いというような気質です。きっとそれは北欧の夜が長いので、家にこもりがちな生活の中で生まれた特質ではないかと思っています。

Q4. 作品を通して伝えたいことはありますか。

「記憶」をテーマに作品を制作しています。過去の記憶は、日々変化していくものだと思います。積み重なっていって、経過すると曖昧で不確かなものになると思います。そういった流動的で不明確になったものを、作品にしたいと考えています。記憶の現在の姿を表現することによって、現在の自分も表現、記録することに繋がるのだと思っています。見る人に、懐かしさやデジャヴュを感じてもらえたら、ちょっと嬉しいですね

 

 

表紙 (作品抜粋)
《Han-Don》 2009 和紙、シルクスクリーン
第10回サッポロ未来展での展示風景

Q5. シルクスクリーンという技法を使って作品を制作されていますが、曖昧で不確かな「記憶」を表現するためには、油絵などの絵を描く行為よりもシルクスクリーンの方が有効な気がします。技法のプロセスと作品の表現について、何か考えていることはありますか。

そうですね。絵を描くという行為は、自分の記憶を客観的な視線で見ることが難しいように思います。ディテールを細密描写してしまいがちです。記憶が持っている色や雰囲気などをそのままダイレクトに出したいと思って絵を描いたとしても、今の自分の考えが邪魔してしまうんですね。版画にすると、最初に筆で絵を描いたりしますが、途中の工程で色分けすることなどで絵を客観視できるので、自分の表現に適しているかもしれません。
今後は、版画という平面のみならず、違った媒体や方向へと展開できたら良いなと思っています。

 

インタヴュアー 片山実季 / Interviewer Miki Katayama

風間 雄飛/Yuhi Kazama

主に版画を用い、記憶のすがたをテーマとした平面作品を制作している。

1982  北海道上川郡東川町生まれ
2005  道都大学美術学部デザイン学科 卒業
2008  東京造形大学大学院造形研究科 修了

[個展]
2008  札幌市民ギャラリー内/北海道
2009  さいとうギャラリー/北海道

[グループ展]
2010-7 「WE ARE ISLANDS」/Bethanien/ベルリン
2010-7 「北日本の若手アーティスト達」/Hinterconti/ハンブルグ
2008-1 「TRACE」/養清堂画廊/銀座
     他 多数

[公募・その他]
2010     「あおもり国際版画トリエンナーレ2010」/国際芸術センター青森/青森
2010  「IWAKI ART トリエンナーレ2010」/ギャラリーいわき/福島
2008  「第5回池田満寿夫記念芸術賞」/銀座洋協ホール/銀座
2007  「あおもり国際版画トリエンナーレ2007」/国際芸術センター青森/青森
     「Prints Tokyo 2007」/東京都美術館/上野

[受賞]
2006  「第81回道展」 新人賞
2008  「第5回池田満寿夫記念芸術賞」 佳作
2009  「第3回秀桜基金留学賞」
2010  「あおもり国際版画トリエンナーレ2010」 青森銀行賞