Q1. 普段はどのようなお仕事をされていますか。

ヴィジュアル・アーティストです。私の作品はインスタレーションという方法をとっていますが、これまで培ってきたデザインや平面、映像、パフォーマンスなどを横断しながら作品を制作しています。主に、パフォーマンスのように人間がその場でおこなう行為や映像から、「場」をつくり出すような作品を発表するようになりました。

Q2. あなたにとっての「郷土」とはどのようなものですか。

欲しくても手に入らないもの。親が転勤族で道内の都市五、六カ所くらいを転々としてました。現在は札幌に住んで10年以上経ちますが、それまで故郷というものがなかったんですね。ですから、誰かとの出会いは、必ず別れがくるものとして強く意識の中にあります。帰るべきホームというのは、僕にとって羨ましいものでした。その反面、新しい環境になじむある種の順応性が身についたと思います。今回の未来展は「ノマド」というテーマですが、僕にとってアートの行為そのものが旅なんです。ホームがないテンポラリーな意識と関係があるのだと思いますが、人生は終着点のない旅なんだぐらいに思って楽しんでいます。

Q3. 旅へ行くとしたらどこへ行きたいですか。

目的地としてではなくルート(道程)として考えることが多いのですが、これまで行ったことのない場所であればどこでも。

 


Q4. 作品を通して伝えたいことはありますか。


その作品や状況によって伝えたいことは変わると思います。美しくないものが美しくなる瞬間があって、絶対的な一つの価値観や美の基準というものはなく、それは私達に寄り添って、日々変わっていることを伝えたいです。そして、日常で起こっていることがあらゆる媒体を通じて発信されていますが、そういったものからは見えていない部分を提示することで、鑑賞者が考えたり気づいたりする「問いかけ」のようなものがアートだと思うので、そういった問題を提起する作品をつくりたいですね。
 今後は、より多くの人とコミュニケーションをとりながら作品をつくっていきたいという思いが強くあります。

インタヴュアー 片山実季 / Interviewer Miki Katayama


冨田 哲司/ Tetsushi Tomita


http://tetsushitomita.com
 
グラフィック、アニメーション、イラストレーション、ペインティング、CG等
の手法で、映像主体の舞台演出、空間インスタレーションなど、コミュニケー
ションやサイトスペシフィックをテーマとした制作活動を行っている。
「GU寓」の画号で活動中。
 
1977       北海道札幌市生まれ
2001       札幌市立高等専門学校視覚デザイン専攻 修了 芸術工学士取得
2002       Blake Collage LondonのMultimediaコース 修了
             Diploma取得
現在        北海道芸術学会会員

 [個展]
2008       「LONDON x PARIS 」/カフェエスキス /北海道
2010       「残像AFTERIMAGE」/トオンカフェ/北海道
2010       「星と月」/新さっぽろギャラリー/北海道

 [グループ展]
2004       「赤平炭鉱アートプロジェクト」/住友立坑/北海道
2006       「FIX・MIX・MAX!」/道立近代美術館/北海道
2010       「 豊平館をアートする」/豊平館/北海道
2010       「 FABRICATION ~捏造~」久野志乃との二人展/Room11 /北海道

 [公募・その他]
2010       「パルコラボHanging Flower」/札幌パルコ /北海道
2010       「札幌舞踊会公演 バレエ シンデレラ」告知物デザイン
            舞台映像演出 /ニトリ文化ホール/北海道
2010       「文化財保全プロジェクト 資料館をアートする」/資料館/北海道