Q1.
普段はどのようなお仕事をされていますか。

現在は宮崎大学の教育文化学部で絵画担当の教員をしています。以前、第六回未来展(2007)に参加した時は、金沢美術工芸大学大学院博士後期課程の学生をしていた時期で、その後に宮崎へ移りました。


Q2. あなたにとっての「郷土」とはどのようなものですか。
ちょうど一年前になりますが、地元である三重県の松坂市ゆかりの作家として招待を受けて、「帰郷」という題名で個展をしました。個展は十数回やっているのですが、郷土の三重県での個展は初めてでした。郷土での初の個展は、いつもとは違う嬉しさがありました。小学生の頃鼻水垂らしていた姿を知っている近所のおばちゃんが「あら、よっちゃん、久しぶり〜」という感じで話しかけてくれたので、格好つける必要もないですし、力を抜いて作品解説ができました。そういう感じで初めての個展をできたということは良かったなと思います。
「郷土」って生まれ育った土地のことで一般的に基点的な意味で言われるのでしょうが、「育つ」という意味を重視すると基点的ではなくなると思います。現在の自分にたどり着くまでにいろんな土地で刺激を受けてきているわけで、その時その時に育ててもらった場所を「郷土」と言うこともできると思います。ですから、自分が「ものをつくる人」であると意識し始めた金沢にも、現在、生活をしている宮崎にも「郷土」というような気持ちを持っています。ただ、4年間住んだ東京にだけはそんな感覚はないですね。私にとっては刺激が強すぎて麻痺していたのかもしれません。

Q3. 旅へ行くとしたらどこへ行きたいですか。

南の島。昨年鹿児島の甑(こしき)島と沖縄に行ったんですね。宮崎も南国なんですけれど、「暑い」プラス「島」って良いよなぁ、と思っています。最近のマイブームではありますけれど。

Q4. 作品を通して伝えたいことはありますか。

自分の作品の発想方法としては、現実世界から連想しているんです。自然現象をアナログ的な機械に置換えて、空想を広げています。しかし、その空想の世界を表現することによってイデオロギー的に何かを社会に訴えるような感覚は持っていません。「私はこんな世界を創造しましたよ、私は面白いと思っています、あなたはどう思いますか。一緒に楽しんでもらえませんか」みたいに、作品を通した緩やかなコミュニケーションという感覚でいます。

 
インタヴュアー 片山実季 / Interviewer Miki Katayama


1973 三重県生まれ
1996 金沢美術工芸大学卒業
1998 金沢美術工芸大学大学院修士課程修了(修了制作大学買い上げ)
2007 金沢美術工芸大学大学院博士課程修了 

《個展》
1997 個展(ギャラリーKazu21 金沢)
1998 個展(櫟画廊 銀座)
    個展(ひろた美術画廊 金沢)
1999 個展(ギャラリー・アルトラ 金沢)
2000 個展(ギャラリー・リボン 大阪)
2001 個展(櫟画廊 銀座)
    個展(ギャラリー・アルトラ 金沢)
2002 個展(櫟画廊 銀座)
2003 個展(櫟画廊 銀座)
2004 個展(櫟画廊 銀座)
2005 個展(櫟画廊 銀座)
2007 個展(閑々居 新橋)
2009 個展(アートコンセプト 金沢)
    個展(閑々居 新橋)
2010 大泉佳広展~帰郷~(松阪市文化財センター 三重)

《グループ展》
1994 独立展(東京都美術館、以後毎年)、日本海独立展(石川県立美術館)
1995 国際瀧冨士美術賞展、石川独立DO展(石川県立美術館)
1996 天理ビエンナーレ、日本海独立展(富山県民会館)、しんわ美術展)、国際丹南アートフェスティバル
1997 石川県現代美術展(石川県立美術館)、石川独立DO展(石川県立美術館)、市民芸術村オープニング記念展(金沢市民芸術村)
1998 日本海独立展(新潟市美術館)、日本海独立展(新潟市美術館)、石川独立DO展(石川県立美術館)、堀一浩・大泉佳広二人展(美術サロンゆたか 金沢)
1999 石川独立DO展(石川県立美術館)、伊豆美術祭絵画公募展、枕崎ビエンナーレ、EXIT展(望月画廊 銀座)、日本海独立展(望月画廊 銀座)、D:EX展(望月画廊 銀座)
2000 Asian Art Now 2000(Las Vegas Art Museum アメリカ)、小立野会(美術サロンゆたか 金沢)、EXIT展(望月画廊 銀座)、
    石川県作家選抜美術展(石川県立美術館)D:EX展(望月画廊 銀座)
2001 現代の作家展(千駄木画廊 東京)、EXIT展(望月画廊 銀座)
2002 EXIT展(望月画廊 銀座)、小立野会(美術サロンゆたか 金沢)
2003 EXIT展(望月画廊 銀座)
2004 EXIT展(東和ギャラリー 銀座)、FORWARD展(ギャラリー風 銀座)、瀬川富紀男・大泉佳広二人展(ギャラリー・アルトラ 金沢)、石川独立DO展(石川県立美術館)
2005 EXIT展(シロタ画廊 銀座)、大泉佳広・中村五月二人展(ギャラリーノア 石川)、「1900×2500」展(グリーンアーツギャラリー 金沢)
    浅の川画廊20周年記念展(浅の川画廊 金沢)、「月を描く展」(ギャラリー・マモン 三重)、石川独立DO展(石川県立美術館)
2006 上野の森美術館大賞展(上野の森美術館)、伊豆美術祭絵画公募展、石川県現代美術展(石川県立美術館)、石川独立DO展(石川県立美術館)
2007 サッポロ未来展(札幌時計台ギャラリー 札幌)EXIT展(東和ギャラリー 銀座)、ルタン選抜展(画廊るたん 銀座)、石川独立DO展(美術サロンゆたか 金沢)
2008 existence of TEN(ギャラリー点 金沢)、EXIT展(東和ギャラリー 銀座)、宮崎独立M展(宮崎県立美術館)
2009 carre 2009(ギャラリー点 金沢)、宮崎独立M展(宮崎県立美術館)
2010 carre a zurich(チューリッヒインシュランスカンパニー スイス)、上海世博会 中・日・韓美術作品交流展覧会(上海美術館 中国)
    Twelve’s(天文館画廊 鹿児島)、宮崎独立M展(宮崎県立美術館)

《受賞歴》

1995 国際瀧冨士美術賞
1996 しんわ美術展 努力賞
1997 石川県現代美術展 次賞、 第65回独立展 中山賞
1998 石川県現代美術展 次賞、 第66回独立展 新人賞
1999 伊豆美術祭絵画公募展 佳作、 第67回独立展 新人賞
2000 Asian Art Now 2000 作家賞
2003 第71回独立展 奨励賞
2004 第72回独立展 新人賞
2005 第73回独立展 佳作賞
2006 石川県現代美術展 美術文化特別賞
2007 GEISAI#10 サンク・アール賞
2008 第76回独立展 独立賞
2010  第19回英展 佳作賞

現在 独立美術協会会員
    宮崎大学教育文化学部准教授
    博士(芸術)