Q1. 普段はどのようなお仕事をされていますか。
普段は地方(じかた)「三味線弾き」をしています。たまに頼まれて絵を描く仕事もしています。
Q2. あなたにとっての「郷土」とはどのようなものですか。
「土地」そのものより、そこにいる「人」を大切にしますね。北海道の人にも愛着はありますし、家族が住んでいるから帰りたいとは思います。でも、もし家族が他の土地へ引っ越したら、北海道に帰る必要はないかもしれません。どこに行っても、そこが郷土になる気がします。
Q3. 旅へ行くとしたらどこへ行きたいですか。
インドかアフリカへ行きたいです。今までの常識が全く通じないところや、諦めなきゃいけないものが多そうな場所がいいですね。昔は、行った先々の写真をいっぱい撮影していましたけど、今は全く撮りません。「自分のものにしたい」という思いが無くなった気がします。旅先であったことを、作品のヒントにしようとも思いませんし、何を得たいわけでもないのです。とにかく一度旅へ行く事で、現状に勢いをつける後押しにしたいのです。
しいて目的を揚げるとしたら、アフリカのンゴニという弦楽器を生で聴いてみたいですね。
Q4. 作品を通して伝えたいことはありますか。
技術的な部分よりも、お客さんとの共有観を大切にしています。その上で、よりよい表現が出来ていれば最高です。
Q5. なぜ、絵画から三味線演奏へシフトしたのですか。
私にとっては、生業として三味線の方が現実的だったからです。三味線は中学生の頃から続けていて、女子美術大学で絵画制作を行っている間も、両方とも精一杯やっていました。昨年、しばらくは三味線だけに集中してやっていこうと決めました。
絵画との違いは、より直接的なところでしょうか。絵画は、制作している最中はエネルギーを注入し続けますが、描き終わった瞬間に自分から離れてしまいます。その点、三味線演奏は、常に誰かと「場」や「空気」を共有しながら、時間をかけて作り上げていきます。
メッセージ性の強い作品や、観客のエネルギーを吸収してしまうような作品は苦手で、自分の表現は、第三者にとってアリナミン(栄養剤)であればいいと思っています(笑)。
インタヴュアー 風間天心 / Interviewer Tengshing Kazama |